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第1回カーボン・オフセット大賞エントリー事例
製造過程で発生したCO2の一部をオフセットした既製品名刺・封筒の販売+排出権付オリジナル製品の販売

応募団体:株式会社山櫻

1.応募する活動の名称・タイトル
(1)製造過程で発生したCO2の一部をオフセットした既製品名刺・封筒の販売
(2)排出権付オリジナル製品の販売

2.活動の概要
<オフセットの分類>
(1)既製品名刺・封筒20点は「商品使用・サービス利用オフセット」。
(2)排出権付オリジナル製品は「自己活動オフセット支援」。


<排出量の事前認識・・算定>
 製造過程の一部で発生するCO2排出量を以下の通り算定し、オフセットしています。各製品には、弊社が制定したカーボン・オフセットのマークが予め印刷されており、カーボン・オフセットを実施した証となる証書を同封しています。算定に使用した引用データ(CO2排出係数など)は定期的に更新されるため、毎年4月に算定結果の見直しを行い、より正確なCO2排出量の情報提供を行います。

名 刺
製品名CO2排出量オフセット量
名刺4号 プリンスY,ホワイトプリンスY123g/個200g/個
名刺10面用A4用紙 プリンスY,ホワイトプリンスY1,638g/箱2,000g/箱


封 筒
製品名CO2排出量オフセット量
長3封筒 クラフト7g/枚10g/枚
長3封筒 ケント8g/枚10g/枚
長3封筒 ECカラー
6色(クリーム・ピンク・グリーン・グレイ・ブルー・アクア)
8g/枚10g/枚
角2封筒 クラフト22g/枚30g/枚
角2封筒 ケント26g/枚30g/枚
角2封筒 ECカラー
5色(クリーム・グリーン・グレイ・ブルー・アクア)
26g/枚30g/枚
角2封筒 ECカラー ピンク28g/枚30g/枚


<オフセット対象・・バウンダリ>
 既製品名刺・封筒20点については、以下の3つの製造過程で発生するCO2排出量を算定範囲としています。
(1)原材料調達(用紙の製造時・用紙製造工場から弊社工場までの輸送時)
(2)生産(名刺:ロータリーカッターの消費電力 ,封筒:輪転製袋機の消費電力)
(3)輸送(弊社工場から物流センターまでの輸送時)

<排出削減努力の実施>
ISOの取組み
 2000年にISO14001の認証を取得して以来、省資源、省電力、廃棄物の削減など、環境負荷の少ない事業活動の推進に努めています。※2011年11月時点での削減実績…電気使用による全社CO2排出量全社 前年比-10.03%、ガソリン使用による全社CO2排出量 前年比-2.31% (通年目標:前年比3%削減)

八王子工場の取組み
 2011年夏期の電力の大口需要家に対して実施された「ピーク電力使用制限※」に対応するため、各工程の作業内容を分散させた変形シフトの導入や間引き照明や空調の温度設定の変更を実施。工場全体で協力して取組んだ結果、昨年のピーク電力を越えることなく運用し、目標を達成できました。※7月1日~9月9日の制限期間中に、ピーク電力の削減(昨年比-15%)を義務づけた措置。

<取組の実施期間>
2010年11月21日より取組みを開始。

<クレジットの種類>
CERを使用しています。

<プロジェクト名称>
中国貴州省30MW水力発電事業
 Zunyi city/Wuchan Countyにおける中圧力水力発電所にて行われるプロジェクトです。水力発電のための水流は68.3㎥/s、発電容量は30MWで、CO2排出削減量は83,716t-CO2/年を見込んでいます。

<無効化に関する状況>
 2010年11月16に30tを、2011年5月30日に100tを、2012年1月23日に100tを日本国政府の口座に償却を目的として移転いたしました。弊社口座番号:JP-100-00000-00000-00410-00

<情報掲載サイト>
カーボン・オフセットについて


3.CO2排出削減努力とカーボン・オフセットの内容
 弊社のカーボン・オフセット事業は、(1)製造過程で発生したCO2の一部をオフセットした既製品名刺・封筒の販売、(2)排出権付オリジナル製品の販売を2本の柱としており、カーボン・オフセット製品を広める立場として、まずは自社用名刺、封筒、ノベルティ、カレンダー、年賀状等に排出権を付与しています。
右図:社用封筒と名刺

 また、そもそもカーボン・オフセットは、自らの活動によって排出されるCO2を、できるだけ自助努力で削減することが前提となります。弊社では2000年にISO14001の認証を取得して以来、省エネルギー活動に積極的に取り組んでおり、全事業所で発生するCO2排出量(電力及びガソリン、軽油の使用から換算)の把握を行い、削減目標を設定して取組んでおります。
 今後は、カーボン・オフセットのリーディングカンパニーとして、製造過程で発生したCO2の一部をオフセットした既製品ラインナップの拡大と、新たにカーボンフットプリントの仕組みの導入を検討し、さらなる普及活動に努めてまいります。

4.CO2排出削減以外の効果森林保護活動の促進
FSC®森林認証制度の啓発活動
 違法伐採や森林破壊の撲滅に寄与するため、適切に管理された森林からの木材調達を保証する制度「FSC森林認証制度」を2006年に取得して以来、FSC紙製品の販売や、FSCジャパンフォーラム2010の企画運営協力など、その普及活動に積極的に取り組んでいます。FSC紙製品の売上金額の1%は、世界自然保護基金(WWF)に寄付させていただいています。
【FSCジャパンフォーラム2010】    【FSC森林認証紙製品とFSCマーク】

間伐材紙製品の販売
 森林の成長過程で密集化する木を間引く「間伐」過程で発生した木材を、パルプの原料の一部に利用した紙で封筒・名刺・はがきを製造し、販売しています。間伐材紙製品も同様に、売上の一部は、林野庁が推進する「木づかい運動」へ寄付させていただいています。
【間伐材製品と間伐材マーク】


桜の植樹活動
 2009年、「八王子の森工場」竣工を記念して、敷地内にヤマザクラ系品種の桜を多数植樹しました。弊社におけるCO2排出削減活動の象徴として、また将来は地域の皆様の憩いの場となるよう、社員一同で桜たちの世話を日々行っています。


製品の再利用
様々な事情で出荷できなかった封筒を再利用した製品を開発し、販売しております。
2011年のエコプロダクツでは、こちらの封筒を使ったブックカバーを作成するワークショップを行い、
一般来場のお客様、小学生から大学生までの学生など、たくさんの方々に参加いただきました。
【封筒でつくるブックカバーキット】【エコプロダクツ2011 ワークショップの様子】

        
メディア・ユニバーサルデザイン製品の普及
 「封筒の宛名を書くときにどうしても行が曲がってしまう」という、多くの人が困っている問題をデザインで解決した封筒を販売しています。こちらの封筒は、全日本印刷工業組合連合会が主催する「第4回メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」において、最優秀賞(学生の部:飛田誠)を受賞された作品です。製品にはFSC森林認証紙を使用。また、売上の一部を「NPO法人メディア・ユニバーサルデザイン協会」に寄付しています。これからは環境にも人にも配慮した企業活動を目指してまいります。

5.普及啓発の効果
 対面での法人向け営業活動だけでなく、弊社の主要取引先である印刷業者様が、その先のお客様への営業活動に使用できる内容のパンフレットを作成しました。あわせて、ウェブサイトにも同内容の解説ページを設け、情報を提供しています。また、日本最大級の展示会「エコプロダクツ」に初年度より出展しており、過去2年(2010年・2011年)は連続で出展しています。通常業務では法人向け営業が主体ですが、展示会では消費者に直接自社の取組みを紹介し、普及活動に努めました。
エコプロダクツ2011年 出展内容

6.ストーリー性
 前述のとおり、弊社では、(1)製造過程で発生したCO2の一部をオフセットした既製品名刺・封筒を20点販売しています。しかし、これらの既製品は営業品目の一部であり、実際にはその他事務用封筒や、名刺、オリジナル紙製品、プラスチック製品、ノベルティなど、多様な製品の製造・販売を承っています。そのため、カーボン・オフセット既製品では対応しきれない顧客に対して、広くサービスを提供するための仕組み作りが課題でした。
検討の結果、メーカーである強みを活かし、以下5点を訴求した(2)排出権付オリジナル製品の販売を開始しました。

①小口の排出権設定が可能。排出権の代金を明確にし、低コスト感を訴求
 排出権は2,500円(税抜/500kg-CO2)から設定可能とし、製品の製造過程で発生するCO2を算出しオフセットする方法ではなく、自己活動オフセット支援型のサービスを採用しました。これは、CO2排出量算定の予算や人的コストを割くことが難しい顧客にも、手軽にカーボン・オフセットに取組んでいただくことを狙いとしたためです。
 まずは、カーボン・オフセットプロバイダとして活動するため、国別登録簿の口座を開設し、排出権を自由な単位で移転できる仕組みを整えました。これは、口座を保有することで、通常のカーボン・オフセットプロバイダではあまり扱うことのない、小ロの排出権販売を可能にしたかったためです。
 小口の排出権販売は、大口販売と比較して事務負担が大きく、割に合わないと考えられがちです。しかし、弊社は排出権の販売事業で利益を得ることではなく、カーボン・オフセット製品を普及させ、製品の販売により利益を得ることを基本理念としています。弊社のカーボン・オフセットサービスの最大の強みである「小口の排出権販売」は、カーボン・オフセットプロバイダであり、メーカーでもある山櫻だからこそ実現できたと考えています。

②いろいろな製品に排出権を付与することができる
 顧客からのリクエストに広く応えるため、主要な売上を占める紙製品だけでなく、プラスチック製品、布製品、プリンタ等にも一定量の排出権を付与し、柔軟に対応できることを訴求しています。
採用アイテム事務用封筒・ダイレクトメール用封筒・クリアファイル・紙袋・プラスチック袋・カレンダー・うちわ・扇子等

③1案件ごとに証書を発行
 1案件ごとに顧客名入りの証書を作成しております。証書には、排出権が創出されたプロジェクト内容やオフセット対象、設定数量等が記載されています。企業ロゴを入れたい等のご要望にも細やかな対応を行っており、企業の環境活動アピールに証書を有効的に活用できます。なお、排出権管理台帳を作成し、移転内容の管理を行っています。

④手軽に取り組める
 「カーボン・オフセット製品は注文手続きが煩雑そう」というイメージを払拭するため、顧客には、排出権をご購入いただく以外は通常と同様の流れでご注文いただけることを強調しました。煩雑な排出権の事務処理は全て弊社で請け負っています。

⑤カーボン・オフセットマークの提供
 弊社で制定したカーボン・オフセットマークを無償提供。消費者に、カーボン・オフセットされた製品であることを訴求する文言についても、営業担当者からアドバイスを行っています。


排出権プレゼントキャンペーンの実施
 さらに、山櫻 創業80周年と別製カーボン・オフセットの取扱開始を記念して、5月2日より先着160案件限定で「CO2排出権80tプレゼントキャンペーン」を行いました。通常価格2,500円のCO2排出権500kg分を、キャンペーン対象案件に限り無料で付与することができます。キャンペーン対象案件は以下の条件です。

・ご注文金額10万円以上(印刷を伴うオリジナル製品の作成)
・弊社への新規依頼案件限定(2回目以降の注文では、カーボン・オフセット費用が発生します)
・製品本体にカーボン・オフセットマークを印刷

 以上の取組みにより、様々な業種のお客様に、様々な種類のカーボン・オフセット製品を提供することに成功しました。

採用実績:合資会社高田商会様(地紋付封筒)、日本コンベンションサービス株式会社様(請求書封筒)、株式会社ユナイテッドフォトプレス様(メールパック・プラスチックバッグ)、株式会社栄光舎様(挨拶状封筒)ほか、某大手洗剤メーカー様、某大手組合様など合計70社以上の企業に採用いただきました。※2011年2月21日~1月20日実績
 
 また、カーボン・オフセット製品販売により、社員自身の環境配慮への意識が高まり、CO2削減行動に結びついていることも大きな成果であると考えています。今度も、人と環境に配慮した企業活動を続けていくよう、社員一同努めてまいります。






CO-Net事務局

toiawase


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