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第1回カーボン・オフセット大賞エントリー事例
日本初 カーボン・オフセット付周遊券「箱根旧街道・1号線きっぷ」

応募団体:小田急電鉄・箱根登山鉄道・箱根登山バス

1.応募する活動の名称・タイトル
日本初 カーボン・オフセット付周遊券「箱根旧街道・1号線きっぷ」


2.活動の概要
<オフセットの分類>
商品使用・サービス利用オフセット

<排出量の事前認識・・算定>
箱根旧街道・1号線きっぷを利用する際に、鉄道・バスが排出すると想定されるCO2排出量。

  1. 乗り物別CO2排出原単位の算出
    小田急電鉄、および箱根登山鉄道、箱根登山バス運行による1人を1km運ぶ際のCO2排出量(CO2排出原単位)を計算。

  2. 予想利用距離の見積もり
    本周遊券のモデルコース等を参考に、お客さまが利用される予想距離(キロ)を算出。

  3. 「CO2排出原単位」と「予想利用距離」を乗じ、CO2排出量を見積もる。

  4. 一人あたりのCO2排出量
    1)発駅が小田急電鉄内の場合は、約5.4kg-CO2/人
    2)小田急電鉄の利用を含まない場合は、約4.2kg-CO2/人


<オフセット対象・・バウンダリ>
算定範囲と同じ;上記の一人あたりの排出量に発売枚数を乗じたトン数をオフセットの対象としている。

<排出削減努力の実施>

  1. 自家用車の利用から、より環境負荷の少ない公共交通機関の利用に移行する動機付けとなる商品(周遊券)の開発および啓発活動
  2. 鉄道車両の更なる省エネ化


<取組の実施期間>
2008年9月1日より発売を開始(使用開始は2008年10月1日~)、現在も販売中。

<クレジットの種類>
CER、国内クレジット

<プロジェクト名称>
CERブラジルBraco Norte Ⅲ 小規模水力発電工場プロジェクトプロジェクト番号
667
インドタミルナドゥ12.3MW風力発電プロジェクトプロジェクト番号
0277

国内クレジットスチロール成形工場におけるボイラーの燃料転換(重油→都市ガス)静岡県
特別養護老人ホームにおける温水・暖房用ボイラーの燃料転換(重油→木質バイオマス)岩手県(予定)
介護老人保健施設における給湯・暖房用ボイラーの燃料転換(灯油→木質バイオマス)岩手県(予定)
介護老人保健施設における給湯・暖房用木質バイオマスボイラーの新設 岩手県(予定)
製材工場における木材乾燥用木質バイオマスボイラーの新設(地域バイオマスを利用したバイオマスボイラーによる木材乾燥事業)岩手県(予定)


<無効化に関する状況>
CERブラジル2009年5月8日に無効化
インド2010年4月23日に無効化

国内クレジットスチロール成形工場におけるボイラーの燃料転換(重油→都市ガス)静岡県2011年6月28日に無効化
特別養護老人ホームにおける温水・暖房用ボイラーの燃料転換(重油→木質バイオマス)ほか岩手県プロジェクト3件2012年3月31日(無効化の予定)


<情報サイト>
自社サイト
ニュースリリース

3.CO2排出削減努力とカーボン・オフセットの内容
 鉄道やバスといった公共交通機関は、エネルギー効率が高く環境負荷が少ない移動手段であり、自家用車から鉄道、バスへの移行は、移動にともなう排出量削減に大きく貢献するものである。
 箱根旧街道・1号線きっぷ(以下、本周遊券)においては、移動手段自体(車両)の省エネ化による排出量の削減はもちろんであるが、一人でも多くのお客さまに自家用車の利用から公共交通機関の利用へ移行していただくことでより大きなCO2排出量の削減につながる。
 本周遊券は一定の区間の鉄道、バスの乗降が自由であり、また、施設の割引が受けられるなど、利用されるお客さまにとって非常にお得なものである。一方、本周遊券が利用できる箱根湯本駅は段差解消等のバリアフリー化工事を実施しており、バスにおいても、ノンステップ車両や、ワンステップ車両を導入するなど、どなたにでも安心してご利用いただける環境作りも併せてすすめている。
 このように、小田急グループでは本周遊券の内容(ソフト)だけでなく、施設・車両(ハード)においてもお客さまの利便性を向上させることにより、自家用車からの公共交通機関への移行を促進し、移動にともなう排出量削減に努めている。
 また、小田急電鉄では、車両の軽量化や列車がブレーキをかけたときにモーターを発電機として電力を発電し、その電力を他の列車が利用する「回生ブレーキシステム」などを備えた車両を導入し、省エネ化にも積極的に取り組んでいる。消費電力については、例えば、通勤車両4000形は、従来の5000形に比べて約46.8%も削減している。2012年度までに、省エネ車両の導入率を全車両の95%以上にすることを目標としている。

4.CO2排出削減以外の効果
 本周遊券は日本で初めてカーボン・オフセットを導入した周遊券であり、導入から現在に至るまで多くのメディアに取り上げていただき、箱根エリアの話題性喚起につながっている。また、発売以来、毎年、売上げ枚数が増加していることから、箱根エリアの誘客にも貢献していると考えている。

5.普及啓発の効果
 駅に置いているパンフレットや弊社ホームページにおいて商品内容の詳細を紹介するとともに、カーボン・オフセットの導入についても記載している。環境報告書(ホームページ)では、年度ごとにオフセットしたCO2排出量を掲載し、カーボン・オフセットの意義や実績について広く社会に情報発信をしている。また、カーボン・オフセットプロバイダである「一般社団法人日本カーボンオフセット」主催のセミナー等で本周遊券の内容について弊社が講演するなど、さまざまなチャネルを通じて本周遊券を紹介している。
 このような取り組みの結果、第6回エコプロダクツ大賞にて本業を活かした環境配慮サービスとして評価していただき、エコサービス部門の推進協議会会長賞(優秀賞)を受賞した。環境省主催のチャレンジ25キャンペーンにおいてもスマートムーブの取り組みのひとつとしてホームページやテレビなどで取り上げていただいている。

6.ストーリー性
 箱根旧街道・1号線きっぷは、環境負荷の少ない公共交通機関の利用促進を図るとともに、社会的な環境意識の高まりに応えることを目的に日本で初めてカーボン・オフセットを導入した周遊券である。
 お客さまは公共交通機関を利用すること自体で「環境に配慮した取り組み」を実践していることになる。そして、本周遊券では、お客さまの削減努力の結果をオフセットという形に反映させ、移動にともなうCO2排出量を実質「ゼロ」とするサービスを提供することで、お客さまの環境に対しての貢献というニーズを充足させたいと考えている。
 本周遊券の利用区間である箱根は公共交通機関のネットワークが充実しており、環境負荷の少ない移動サービスを提供できるため、カーボン・オフセットを組み込むには適したエリアである。また、箱根の自然や文化に触れることのできる地域であり、カーボン・オフセットによる環境配慮との親和性が高く、カーボン・オフセット導入の意義をお客さまに分りやすく訴求することができる。
 そして、お客さまが本周遊券を利用し、四季折々の表情を見せる自然の中を散策されるひと時に、「地球温暖化の抑制にも貢献している」という心地よさを実感していただきたいという思いから、本周遊券の券面には利用によるCO2の想定排出量を記載し、「見える化」を実施している(一部周遊券)。また、「見える化」することでCO2の排出量を認識することができ、環境意識の醸成にもつながり地球温暖化抑制への社会意識形成にも貢献していると考えている。
2011年12月末までに累計で、約210トンの削減となった。なお、カーボン・オフセットに係る費用は小田急電鉄株式会社、箱根登山鉄道株式会社、箱根登山バス株式会社で負担しており、お客さまに気軽にご利用していただける仕組みとした。






CO-Net事務局

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