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第1回カーボン・オフセット大賞エントリー事例
日本初の『カーボン・ニュートラル・ステーション』 エコで始まる新しい駅 阪急摂津市駅

応募団体:阪急電鉄株式会社、株式会社阪急リテールズ

1.応募する活動の名称・タイトル
「日本初の『カーボン・ニュートラル・ステーション』 エコで始まる新しい駅 阪急摂津市駅」


2.活動の概要
<オフセットの分類>
自己活動オフセット

<排出量の事前認識・・算定>
駅(駅売店等を含む)の運営に伴うCO2排出量115t-CO2(開業日平成22年3月14日~平成25年3月31日)
(参考 駅開業にともなう記念列車の運行等とあわせて 400t-CO2)

<オフセット対象・・バウンダリ>
算定範囲と同じ

<排出削減努力の実施>
 太陽光発電や各種省エネルギー設備(LED照明、ヒートポンプ式電気給湯器等)の導入により、摂津市駅の運営に起因するCO2排出量を、通常の駅と比較して42%削減している。

<取組の実施期間>
開業日(平成22年3月14日)より

<クレジットの種類>
J-VER

<プロジェクト名称>
兵庫県森林組合連合会による間伐促進型プロジェクト
(兵庫県宍粟市一宮町での東河内株山共有林森林管理プロジェクト・兵庫県東河内生産森林組合森林管理プロジェクト)

<無効化に関する状況>
平成24年度末に、開業から2年分について無効化を予定。

<情報サイト>
自社ウェブサイト:CO2排出量削減・省エネルギーの取り組み:
阪急阪神HD(株)環境活動の取組
プロバイダーのWEB

3.CO2排出削減努力とカーボン・オフセットの内容 CO2削減努力
 摂津市駅では下記の環境配慮設備(施策)を導入し、CO2排出量を通常の駅と比較して約42%削減している。

太陽光発電装置
 駅のホーム上家に180W太陽電池モジュールを392枚設置し、年間約6万kwhを駅で使用する照明や駅務機器などに供給している。

LED照明
 駅舎・ホーム・駅諸施設の照明(非常照明除く)に、LED照明を全面採用し、年間約2.8万kwhを節電している。

エレベーター回生電力使用
 かご室-おもりの惰行運転による回生電力をバッテリーに充電し、力行運転時には商用電源とバッテリーの両方から電力を供給することにより、年間約300kwhを節電している。

ヒートポンプ式給湯器
 駅務室等で使用する給湯器に、ヒートポンプ方式による省エネ機器(エコキュート)を導入している。

雨水利用
 ホーム上家に降る雨水を貯蓄しトイレ洗浄水や緑地散水に利用することで年間約120㎥を節水している。

無水トイレ
 駅構内の男性用トイレに、洗浄時に水を使用しない無水小便器を導入し、年間約680㎥を節水している。

緑化推進
 駅周辺において植栽を施し、駅舎壁面にも緑化を実施している。

カーボン・オフセット
 上記設備(施策)により削減ができなかった残りのCO2排出量については、兵庫県森林組合連合会と株式会社日本オフセットデザイン創研が共同で提供している「森林カーボンオフセットサービス」を利用してオフセットする。
 なお、駅開業の平成22年3月14日から1年間のオフセット量は、41t-CO2である。また、本駅開業を記念する列車の走行(詳細後述)に起因するCO2排出量267t-CO2についてもオフセット対象とした。
 今回のオフセットのクレジット選定に際しては、地域に密着した鉄道事業の特性を考慮し、関西でのプロジェクトによるクレジットであることを重視した。平成24年度末で上記オフセットサービスとの契約期間は終了するため、平成25年度以降の利用クレジットについては今後検討することになるが、上記オフセットサービスの利用を終了する場合も、関西でのプロジェクトによるクレジットを利用したいと考えている。

4.CO2排出削減以外の効果地域の顔・核としての効果
 摂津市駅の立地する南千里丘地区は、工場跡地を再開発することによってできた新しいまちであり、摂津市駅はこのまちづくりの一環として、その玄関口となるべく新たに設置された駅である。
公共交通によるアクセス性の低い単なる工場跡地の再開発地区ではなく、玄関口となる駅が存在することそのものによる地域への効果は大きい。
地域の交通利便性向上とそれにともなう地域のCO2削減
 当駅の立地する京都線正雀駅~南茨木駅間は、当社全線で3番目に駅間距離の長い区間であったため、駅開業により地域の交通利便性は大きく向上した。
 新駅の整備に合わせて、駅前にレンタサイクル事業を開業し、端末交通の充実を図ることで、新駅による交通利便性向上はさらに大きなものとなっている。またこのレンタサイクル施設においても環境配慮設備(太陽光発電装置、LED照明、緑化推進)を導入しており、まちづくりのコンセプトである環境への配慮も行っている。

再資源化
 リサイクル材の使用について配慮をしている。具体的には、以下のような取組を行っている。

  1. ベンチや広告看板枠などでは廃木材を原材料として使用。

  2. 従業員の制服もリサイクル材を使用。

  3. 駅で使用するトイレットペーパーは使用済乗車券をリサイクルしたもの。


緑化
 駅周辺や駅舎の壁面緑化により、地域の緑被率向上に寄与している。

5.普及啓発の効果
<発信方法>

  1. 駅構内の様々な場所(プラットホーム、構内連絡地下道)において、当駅で採用した環境施策や環境技術に関する解説を実施している。

  2. 東改札口前に設置されているモニターにおいて、上記と同様に当駅で採用した環境施策や環境技術を紹介した上、太陽光発電による現在の発電量、駅開業時から現在に至るまでの総発電量を表示している。

  3. 環境メッセージ列車「カーボン・ニュートラル・トレイン 摂津市駅号」を平成22年3月14日~7月31日まで運行した。同列車は、摂津市駅開業を記念するラッピングを施し、NPOの企画監修のもと、車内のすべてのポスターやドア上のモニタ等を用いて、環境省、国土交通省、沿線自治体と連携をし、各団体の環境の取り組みや摂津市駅で実施している環境施策、その他環境啓発に資する情報を発信した。なお、本列車が運行期間中に使用した列車の運転電力についても、摂津市駅同様にオフセット対象とした。

  4. 経済産業省の認定を受けた「大阪ベイエリア・堺次世代エネルギーパーク」を構成する施設の一つに組み入れられている(平成23年2月より)。

  5. 大阪府が実施した「緊急雇用創出基金事業 大阪ベイエリア・堺次世代エネルギーパーク普及啓発事業」にも参画した(平成23年上期)。

  6. 駅に設置した広告看板についても、行政やスポンサー企業の協力を得て、環境に関するものに統一している。


<効果>

  1. 行政団体や民間企業からの要望に対応して、また駅周辺や沿線の方々に当駅の取り組みに触れていただく機会として、駅の見学会を適宜開催し、開業以降で約500人以上の方に参加をいただいた。

  2. 当駅の取り組みを評価いただき、「平成22年度省エネ照明デザインアワード(環境省)」や「平成22年度近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰(国土交通省近畿運輸局)」、「第9回日本鉄道賞 表彰選考委員会特別賞(「鉄道の日」実行委員会)」等を受賞した。


    6.ストーリー性
     当駅が立地する南千里丘地区は摂津市が主体となってまちづくりを進めている地区であり、土地区画整理事業等で基盤整備を行い、公共施設などを再配置するなどして、市域の利便性向上を目指した新たな都市核づくりが進められている。また同地区は、平成20年度に環境省の低炭素地域づくり面的対策推進事業のモデル地区の指定を受け、地球温暖化問題に取り組むため、「地球温暖化対策モデル地区」として、環境配慮型のまちづくりを推進してきた。駅前にある摂津市立コミュニティプラザ(公共施設)や民間分譲マンションにおいて、太陽光パネルが設置されているなど、まち全体が環境配慮型になっている中で、当駅は同地区の玄関口として「地球温暖化対策モデル地区」のシンボルの役割を果たしている。
    当駅で導入されている環境設備の一つ一つを見ると革新的な技術が採用されているわけではない。ただし、一つの駅の中でこれだけの環境設備(施策)を集約しただけでなく、「森林カーボンオフセットサービス」を活用することで、駅の運営に関わるCO2排出量ゼロを実現している事例は日本初の試みであるといえる。また整備して完結するのではなく、これらの取り組みを駅構内の看板・モニターや駅見学会等で継続的に紹介しており、それに加え期間限定(平成22年3月14日~7月31日)で、当社京都線において環境メッセージ列車「カーボン・ニュートラル・トレイン 摂津市駅号」の運行も実施し、一人でも多くのお客様に知ってもらえるよう発信し続けている。
     お客様一人一人が環境問題に対する関心を高め、理解を深めてもらえることで、駅だけではなく地球全体の環境保全に繋がっている。






    CO-Net事務局

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