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第1回カーボン・オフセット大賞エントリー事例
保険商品・事故対応でカーボン・オフセット -環境にやさしい自動車保険-

応募団体:日本興亜損害保険株式会社

1.応募する活動の名称・タイトル
保険商品・事故対応でカーボン・オフセット -環境にやさしい自動車保険-


2.活動の概要
<オフセットの分類>
自己活動オフセット支援

<排出量の事前認識・・算定>
1利用あたり、利用者の日常生活に伴う排出量のうち50円相当分(過去実績の平均は15kg)

<オフセット対象範囲・・バウンダリ>
算定範囲と同じ(利用者の日常生活に伴う排出量の一部)

<排出削減努力の実施>保険契約および事故対応における排出削減
 カーボン・オフセットは、お客様に次の環境配慮行動をとっていただいた場合に実施します。
・自動車保険の契約時にインターネットで保険約款などをご確認頂くペーパーレスの契約方式としていただいた場合
・自動車保険(車両保険)事故の際に、補修が可能な場合は部品交換せずに修理して頂いた場合、また補修が困難な場合にはエコパーツ(リサイクル部品)をご利用いただいた場合

 ペーパーレスや廃棄物の削減、資源の有効利用は、紙や部品の製造・輸送・廃棄の過程における排出削減につながりますので、弊社ではこのカーボン・オフセットの仕組みを用いて(環境配慮行動の動機付け)、お客様にそれらのご利用を促しています。

CO2削減効果(排出権の調達以外)
 エコパーツ(リサイクル部品)の活用などは、産業廃棄物を削減できるだけでなく、新品部品を使う場合と比較してCO2排出削減(小型自動車のフロントバンパーの場合で一般的に27.3kgのCO2が削減される)につながります。また、ペーパーレスにすることで、印刷物の作成などの際に排出するCO2も削減されます。これらのCO2削減効果の合計(カーボン・オフセットの仕組み導入時からの累計)は、排出権の購入量とは別に、3,395t-CO2となっています。* 紙の省資源化による効果は、実際に削減される印刷物重量から弊社で試算した概算値。
 また、樹脂バンパーおよびエコパーツ活用の効果は、社団法人日本損害保険協会のホームページに掲載のデータをもとに弊社で試算した概算値。

日常生活における排出削減のヒントを提供
 弊社ホームページのカーボン・オフセットを説明するページにおいて、お客様の日常生活に伴う排出量の削減を促すとともに、削減ヒントの提供(チャレンジ25キャンペーン・サイトへの誘導)しています。


<取組の実施期間>
2008年9月1日~2011年4月30日
なお、排出権の購入は2011年5月より一時的に停止し、2012年3月末までの期間、その資金を被災地支援として寄付することにしています。2012年4月以降はカーボン・オフセットを再開します。

<クレジットの種類>
CER、J-VER(被災地復興型を含む)等

<プロジェクト名称>
CER:インド タミルナドゥ風力発電PJ、中国 貴州省水力発電PJ、ほか
J-VER:岩手県釜石市の森林整備事業(被災地復興型)、三重県大台町宮川流域におけるPJ、宮崎県森林管理PJ
国内クレジット:鹿児島県 大隅うなぎ養殖事業
合計16件のクレジットを使用。詳細は「クレジットの種類・プロジェクト一覧」に記載。累計15,539トン

<無効化に関する状況>
2011年9月までにすべて無効化済み
詳細は「クレジットの種類・プロジェクト一覧」に記載。

<情報サイト>
「環境にやさしい事故対応でカーボン・オフセット」
「環境にやさしい保険商品でカーボン・オフセット」

3.CO2排出削減努力とカーボン・オフセットの内容カーボン・オフセットの内容
 弊社は、保険商品・サービスを通して環境保全の重要性を広く社会に伝え、お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様の環境配慮行動(紙の省資源化や修理部品の省資源化など)を促していきたいと考えており、2008年9月よりカーボン・オフセットを付帯した保険商品・事故対応サービスを実施しています。お客様が以下のいずれかのプランをご選択された場合は、弊社が1件につき50円を負担して国連認証の再生可能エネルギーのプロジェクトなどから生成される排出権や国内の森林吸収プロジェクトなどの排出権を購入(カーボンオフセット)しています。
①自動車保険「Eco-Net約款」「Web確認」カーボン・オフセット
インターネットで保険約款などをご確認いただくペーパーレスのプランです。「Eco-Net約款」は保険約款を、「Web確認」は保険証券および保険約款を紙により交付しない代わりにインターネットでご確認いただけます。
②保険事故対応カーボン・オフセット
自動車保険(車両保険)事故の修理時に、環境にやさしい樹脂バンパー補修(≠交換)やエコパーツ(リサイクル部品)の活用を推進しています。
オフセットの実績(2008年9月~2011年4月までの累計)
対象環境貢献効果件数オフセット量
自動車保険Eco-Net約款・Web確認紙の省資源化850,333件
樹脂バンパーの補修(≠交換)
リサイクル部品活用
修理部品の省資源化
産業廃棄物の抑制
156,932件
合計1,007,265件15,539t-CO2

*排出権の購入費用は累計で50,363,250円となっている。

今後の方針
 排出権の購入(カーボン・オフセット)は2011年5月1日より一時的に停止し、2012年3月31日までの期間、その資金を東日本大震災で被災された方々への義援金として寄付することにしていますが、2012年4月1日以降は再開することになっており、今後も引き続き地球環境への貢献策として実施していきます。なお、被災地への寄付の代替として、被災地復興支援型のJ-VERを活用していく予定としています。

4.CO2排出削減以外の効果生物多様性の保全
 約款のペーパーレス化は、森林資源の保全にもつながります。エコパーツ(リサイクル部品)の活用などは産業廃棄物の削減、新たな部品の開発抑制につながり、生態系の破壊の防止にも効果があります。したがって、気候変動の緩和策としてだけではなく、生物多様性の保全としても有効な取組みと言えます。

被災地復興支援
 被災地復興支援型のJ-VERを活用することで、東日本大震災の被災地の経済支援にも役立っています。

汚染物質の放出防止や流域の環境保全に貢献
 途上国における再生可能エネルギーのプロジェク支援(クレジットの購入)は、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)等の汚染物質の大気への放出防止にも役立っています。また、国内における森林整備関連のプロジェクト支援(クレジットの購入)は、生物多様性の保全など流域の環境保全に役立っています。

5.普及啓発の効果
  1. 弊社のこのカーボン・オフセットの仕組みについては、弊社の代理店約2.8万店を通じて、約500万の自動車保険のお客様に広くアピールしています。

  2. Eco-Net約款などの利用は、直近では6割を超える状況となっており、お客様のカーボン・オフセットに対する認知度向上に寄与できるものと思っています。(現在はカーボン・オフセットを一時的に中断しているものの、2012年4月以降再開する)


6.ストーリー性取組みの背景
 地球温暖化や生物多様性の損失による気候などの制御・調節機能の低下は、損害保険事業にとってお支払いする保険金の増加、それに伴う保険料の上昇といった深刻な影響をもたらす懸念があります。世界的に見てもこの10年間の自然災害の巨大化は顕著であり、米国においてはハリケーンの多発により、火災保険の引き受け制限や保険料の値上げにより保険に加入できないといったケースが報告されています。弊社ではこうした事態を回避し、保険を安定して提供するという保険会社の社会的使命を果たすために、本業を通じ地球温暖化防止に重点的に取り組むこととしています。
バリューチェーン全体での環境負荷低減 - その一環としてカーボン・オフセットを実施
 保険事業を営む弊社では、電気や化石燃料の使用に伴う排出量は製造業などと比較して、決して多くはありません。そこで、より大きな環境貢献を図るためには、保険事業を通してステークホルダーの皆様の排出量削減を支援することを目指しました。その考えのもと、環境に配慮した保険商品・サービスの提供に努めるとともに、それを普及する目的でカーボン・オフセットの仕組みを導入しています。
 また、お客様に環境への貢献を促す前に、先ずは自らが率先垂範することが重要と言えます。そこで、弊社では欧米の先進事例を参考にし、2008年7月にカーボン・ニュートラル化計画を発表し、Scope3と言われる間接的な排出も対象に含め2012年度(対象年)までにカーボン・オフセットの仕組みを用いて“CO2ゼロ”、カーボン・ニュートラル企業を目指しています。
お客様とともに持続可能な取組み
 地球環境の保全のためには、一過性ではない継続的な取り組みが重要と言えます。継続的な取組みとするためには、本業に組み込むことが重要となりますが、弊社では保険事業における最も基本的な機能である、保険契約手続きと事故対応サービスにカーボン・オフセットの仕組みを導入しました。また、カーボン・オフセットの費用については、例えば約款のペーパーレス化は弊社にとって印刷費などのコスト削減につながりますので、そのコスト削減によるファンドをカーボン・オフセットの費用に充当する仕組みとしており、持続可能な取り組みとなっています。
環境への負荷(CO2排出)の面を考えますと、Scope3も対象(紙・印刷物の作成などに伴う排出を含めている)に排出削減に取り組む弊社にとっては、約款のペーパーレス化などのお客様の環境配慮行動は、弊社の排出削減につながります。同時に弊社がカーボン・オフセットの仕組みを導入することで、お客様の日常生活から排出されるCO2の一部をオフセットすることにしています。
このようにお客様と弊社がお互いの排出削減を支援する仕組みとなっており、環境への貢献度も倍加するものになっています。
お客様に共感を得るための工夫
 お客様への案内にあたっては、パンフレットやチラシなどを用いて、お客様の理解と利用を促すよう努めています。また、「エコラッタ」という環境キャラクターを設けるなどして、お客様に親しんでもらうような工夫も行っています。






CO-Net事務局

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